わにの日々-海が好き!編

NY、DC、テキサス、コロラドを経て、大都会ロサンゼルスから、その郊外の海辺の街、レドンドビーチに移り住んだ、ぐうたら中年主婦・わにのトホホな日々

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東京で「ザ・コーブ」上映会

 以前に紹介した、16歳で世界一周無寄港航海に挑戦中のアビー・サンダーランド嬢が、大西洋で緊急信号を発信し、それに応えて、アメリカ、フランス、オーストラリアの救援船が、それぞれ調整しつつ、アビー嬢のヨットに向かっているそうです。もし緊急事態になれば、事故にでも遭えば多くの機関を巻込み、規制の見直しに繋がりかねない。そんな、危惧されていた事態が、実際のものとなってしまいました。アビー嬢がこの件で急に注目を集めたせいで、このブログのアクセス数もとんでもない事になってるですよ(@_@)

 海上で一人きりのアビー嬢の救援も一大ニュースですが、太地町の漁師さんvs.「ザ・コーブ」も今日のニュースです。多くの日本人の怒りを買って上映中止の相次ぐこの隠し撮り映画、その上映会が先週水曜日に東京で開かれ、600人以上の観客を集めました。この日に上映されたのは、日本上映用の、登場人物の顔がぼかされているバージョンとは異なるオリジナル版です。つまり、肖像権侵害版。このAPの記事は、「ザ・コーブ」の上映に対する抗議行動が、多くの劇場が上映中止を決定した原因とし、日本における言論の自由問題や検閲への議論を喚起する誘因となったとしていますが、これも、「ザ・コーブ」支持者だけに都合の良い、著しく偏った一方的な見方の記事で呆れます。

 この作品の問題定点の第一は、長らく文化として受け継がれてきたイルカ漁を、始めから憎むべき事として、感情的に扱っている点です。この作品はドキュメンタリーを謳っていますが、素材をかくも感情的に捉え、編集されたフィルムに、一体、真実を伝えるドキュメンタリーとしての価値はあるのでしょうか?この作品の制作目的は、イルカ漁を非難し、それが如何に残酷であるかを伝える事であり、当然ながら、大変に偏見に満ちた作品になっています。長らく伝えられた文化としてのイルカ漁や、イルカを食べる習慣に対する尊敬の片鱗すら見られません。登場人物の肖像権を侵害しているのも、その証拠でしょう。イルカを殺す悪者だから晒しちゃえ、という悪意が感じられます。

 自分達の価値感に沿わないからと、他の文化を一方的に非難し、盗み撮りをしてまで、それを貶めようとする浅ましさ。イルカは知的だから殺すべきではない、食べるべきではないというのが彼らの意見ですが、ここに垣間見えるのは、自分たちの価値観で生きとし生けるものに順列を付ける恐るべき傲慢さです。牛、豚、鶏は屠殺して食べてもいいけど、イルカは駄目。人間は、他の生き物の命を奪って食べねば、生きていけません。ベジタリアンだって植物を食べるでしょ。自然の全てに精霊を感じ、敬う日本の文化では、植物も動物と同等に、その生命は尊いとします。ですが、「ザ・コーブ」の製作者、支持者の価値観の底にあるのは、イルカの命は他の動物より尊いとする、独善的かつ利己的な見方です。ここに見えるのは、現地人は、肌の色が違うものは野蛮だ、自分たちと同等の人間ではないと虐殺してきた白人の傲慢さです。

 それに対する批判を、言論の自由を損なう、検閲だという伝え方をするAPもまた、白人至上主義者の片棒を担ぐ偏見メディアだと言わざるを得ません。なぜ日本人は「ザ・コーブ」を批判するのか、盗撮であること、一方的かつ感情的であること、そのようなことは一切触れず、抗議活動は右翼の愛国者による暴力だとにおわせ、イルカの水銀含有率が高いから危険だって、無知なイルカ食いの奴らに教えてあげているんだよという白々しい弁明を基に、この作品を正当化する。アメリカの産業革命を支えたのは、捕鯨産業に他なりません。そして、世界中の鯨の数を劇的に減らしたのは、アメリカやオーストラリアの鯨油目当ての捕鯨です。それらを顧みず、自分たちの領地に住むイヌイットの捕鯨は伝統だから許可するけど、日本人のは認めないとは、何たる傲慢!「ザ・コーブ」に描かれる、太地町のイルカ漁の描写もまた、同じような「自分のことは棚に上げ」的な傲慢さが感じられます。日本人として、なぜ私たちがこの映画に反対するのか、を、機会あるごとに伝えていきたいと思います。

1共感いただけたら一押し願います
  1. 2010/06/10(木) 23:14:39|
  2. ニュースねた
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